腫瘍

がんの診療

こんにちは、獣医の松井です。

今や犬猫の死因のトップは人と同様「がん」と言われています。それゆえ、動物病院における、がんの診断治療をする機会は格段に増えています。

そんなわけで、ブログ開設⭐︎初回のテーマは

「がん」の診療をする際に、飼い主さんからの質問や話すことが多い内容についてまとめてみました。

⭐︎犬猫の「がてどんな治療をするの?

基本的には人と似ています。外科手術、放射線手術、化学療法の3本柱があり、

がんの種類や発生場所、進行具合、持病の有無などによってこの3つを組み合わせたり、単独で行ったりします。飼い主さんの通院制限や費用面の問題も加味し、相談しながらベストな治療を話し合って決めていきます。

⭐︎どの治療を受けたらいいのか、決められない。

がん診療の難しい所は、なかなか教科書通りにはいかないという所です。

そこで大事というか、必要になるのが治療者側の豊富な経験です。

また数年で新しい治療が少しずつ更新されることもあり、情報を総動員して飼い主さんに提供できるようにしています。

治療成績や予後評価など、全体の今後の見通しや現状が明確である程、治療の選択はしやすくなります。獣医師の説明の後しばらくしてから、質問が湧いてくることもありますし、心情の変化が出ることもあります。飼い主さんにとって、この時間がとても大切だと思います。

⭐︎通院はどれくらい必要?

例えば、化学療法は使用する抗がん剤によって異なります。

自宅で毎日内服する抗がん剤から、院内で半日お預かりして静脈から投与するものまで様々です。投与期間については、例えばリンパ腫の代表的な治療プロトコルは約半年くらい続いて、1〜2週おきの通院です。

放射線治療は緩和照射が多く、週1〜3回の通院で1〜2ヶ月間続くことが多いです。治療には毎回全身麻酔が必要です。

外科治療の多くは入院が必要ですが、通院の負担はなくなります。ただし1回の手術が最も治療成績がいいため、進行初期での治療介入が重要です。

⭐︎抗がん剤は毛が抜けたり、吐いたり人みたいに副作用が辛いの?

犬猫に使用する抗がん剤の量は、人とは全く異なります。

抗がん剤による治療も放射線と同様に緩和的な位置付けで使用されることが多く、生活の質を保つことが優先されます。ただ、全く副作用がないわけではないため、多方面からサポートをしながら実施していきます。

⭐︎がんの治療すると、どのくらい生きられるの?

同じがん細胞でも悪性度により治療の反応が異なります。腫瘍の性質が様々で、病理検査によってある程度その性質が分かります。闘う相手を知り、大体の予後評価をしますが、あくまで予測です。また、過去のデータからその腫瘍の中央生存期間というものがあります。これは同じ治療をした患者さんの半数が亡くなるまでの期間を示す数値です。

これについても一つの目安としてお伝えすることがあります。

がんが根治できない場合、残された時間をどう過ごしていきたいか、これはとても大切な心の軸となる部分ですので、治療の途中でも再度話し合うことがあります。

⭐︎途中で治療をやめることもできる?

できます。ただ、治療を全部やめるわけではなく、より緩和ケアに注力していきます。

痛みや呼吸の苦しさなどをある程度改善していくことで、一緒に過ごす家族としても辛い記憶にならないよう、全力でサポートしていきます。

読んでいただき、ありがとうございました。

他にもよくある質問について、今度まとめてみようと思います(^_^)

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